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PHP 5系を使い続けると深刻なリスクを背負うことになります
現在、全世界のウェブサイトの約8割はPHPが使用されており、2018年からは最新のPHP 7系へのバージョンアップが推奨されています。
しかし、多くのレンタルサーバーでは、サイトのPHPは自動アップデートされないため、未だにPHP 5.3や5.6を使用しているサイトが数多くあります。
事業主が自社サイトのPHPのバージョンを知らずに放置していたり、バージョンアップ対応ができないなどの問題により、PHP 7系の移行が実現されないのです。
PHP 5系には、セキュリティ面とSEO面において深刻な問題があります。
今やビジネスにおいてウェブサイトはマーケティング面において、重要な役割を担っています。
PHP 5系を使用し続けるのは、非常に危険で、かなりのデメリットを抱える事になります。
PHP 5系は全てセキュリティサポートが終了している
PHP 5系の最終バージョン(PHP 5.6)のセキュリティサポートは、2018年12月31日に終了しました。
セキュリティサポート期間中は脆弱性が見つかると、セキュリティパッチが出されるのでアップデートにより問題の解決ができます。
しかし、セキュリティサポートが終了しているバージョンは、その後見つかった脆弱性について修正などのサポートがされません。
つまり、サポート終了されているPHP 5系はセキュリティ面において、第三者によるコードの書き換えなどの危険にさらされている事になります。
レンタルサーバーによってはまだPHP 5系もサポート対象にしている場合もありますが、サポートが終了する前に、速やかなバージョンアップが望ましいでしょう。
2019年11月現在の、各バージョンのセキュリティサポート終了日は以下の通りです。
バージョン | セキュリティサポート終了日 |
---|---|
PHP 7.3 | 2021年12月06日 |
PHP 7.2 | 2020年11月30日 |
PHP 7.1 | 2019年12月1日 |
PHP 7.0 | 2019年1月10日 |
PHP 5.6 | 2018年12月31日 |
PHP 5.5 | 2016年7月21日 |
PHP 5.4 | 2015年9月3日 |
PHP 5.3 | 2014年8月14日 |
PHP 5.2 | 2011年1月6日 |
PHP 5.1 | 2006年8月24日 |
PHP 5.0 | 2005年9月5日 |
PHP 4.4 | 2008年8月7日 |
PHP 4.3 | 2005年3月31日 |
PHP 4.2 | 2002年9月6日 |
PHP 4.1 | 2002年3月12日 |
PHP 4.0 | 2001年6月23日 |
PHP 3.0 | 2000年10月20日 |
情報参考元:PHP: Unsupported Branches, PHP: Supported Versions
PHP7系よりもサイト表示速度が大幅に遅い
PHP 5系に比べて、PHP 7系は性能面で非常に優秀で、サイトの表示速度が約2倍も高速化するとされています。
サイトの表示速度は訪問者にとって重要な要素であり、表示速度が遅いと離脱率が上がってしまいます。
スマホなどの端末から気軽にウェブを利用できる現代において、快適に素早く表示されないウェブサイトはユーザビリティにおいて大きなマイナス評価を受けます。
また、表示速度はグーグルのサイト評価にも関係しており、検索順位の決定における要因の1つとなっています。
つまり、PHP 7系に比べて表示時間が2倍もかかるPHP 5系を採用するという事は、SEO面でもデメリットを受ける事になるのです。
サイトのコンバージョン率の低下や訪問者数の減少が起きれば、売り上げにも大きく影響します。
PHP 5.3-5.6をPHP 7系にエラーを起こさず移行する方法
いきなりPHPのバージョンアップをすると、システムが動かないなど、問題が発生する事があります。
このようなPHP 5系をPHP 7系へ移行する際に起こる問題として最も多いのが、下位互換性のない変更点です。
それらの問題点を洗い出す為には、php7ccの使用がおすすめです。
php7ccは、PHP 5.3-5.6からPHP 7系へ移行する際に互換性のない箇所をリストアップしてくれるコマンドラインツールです。
(※現在はサポートが終了しているツールですので、phan/phanやphpstan/phpstanの使用が推奨されています。)
Composerを使ってphp7ccを導入し、コマンドを叩くと、PHP 7では使えなくなった箇所を指摘してくれます。
問題のあった箇所を自動で修正してくれるツールではありませんので、修正は手動で書き換えをしましょう。
wordpressでバージョンアップをする際の注意点
2019年4月からwordpressでは、PHPはバージョン 5.6 以上が推奨環境となりました。
推奨環境よりも古いPHPを使っている場合、ダッシュボードに警告文が出るようになっています。
そこで、PHPを最新の7系にアップデートする場合も多いかと思います。
その際に、PHPの書き方以外に3つの注意点があります。
- wordpress本体のバージョンによるエラー
- テーマによるエラー
- プラグインによるエラー
wordpress本体やテーマ、プラグイン、それぞれのバージョンが古い場合、PHP 7系に対応をしていない事があります。
対応をしていない場合、レンタルサーバー側でPHPのバージョンアップをすると、エラーでサイトが真っ白になってしまう事があります。
PHPのバージョンアップの前に、必ずwordpressのバックアップをとり、本体やテーマ、プラグインをそれぞれ最新にアップデートしてください。
アップデート後、サイトの表示に問題が無いのか一度確認しておきましょう。
更新が長期間されていないテーマやプラグインの場合、最新のPHPに対応していない事があります。
その場合は、別の物で代替できないかを検討したり、コードの書き換えをする事になります。
どの部分に問題があるのかは「PHP Compatibility Checker」というプラグインで調べられます。
警告やエラーが出ているコードの修正が完了したら、PHPのバージョンアップをしましょう。
ここで、プラグインやテーマが対応していない事を理由に、PHPのバージョンアップを先送りにするとセキュリティ面の危険性が残ってしまいます。
最新のPHPに対応していないプラグインという事は、更新がされておらず、セキュリティ面に脆弱性があるという事です。
プラグインやテーマは、できるだけ最新のPHPに対応している物を選びましょう。
PHP 5系からPHP 7系への移行でお悩みの方は、私達にご相談ください
PHP 5系からPHP 7系への移行についてご紹介しましたが、チェックツールを使用してもエラーの直し方が分からないケースもあります。
例えば管理者が不在でブラックボックス化した場合などは、速やかなバージョンアップが困難になります。
サイトのPHP 7系へのバージョンアップについてお困りの方は、下の画像をタップしていただき、無料診断フォームからお問い合わせください。
弊社にお問い合わせいただく70%は、専門知識を持たれていない読者様からです。
わかりやすい言葉でご説明させていただくように心がけておりますので、お気軽にご相談くださいね。
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